高校3年生向け英語の教科書CROWN3『CROWN English Communication Ⅲ』のLesson1-2(前半)の本文和訳とちょっとした解説になります。
後半部の和訳と教科書一番下にある問題の答えは記事の最後にあるリンクからどうぞ!
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CROWN3 Lesson1-2(前半) の本文和訳・単語・解説
Lesson1
Life as a Journey
Lesson1-2
[1] 芭蕉にとって旅は人生の重要な要素でした。
[2] 俳人として、俳句の発想を得るために旅に行かなければならないと彼は感じていました。
・take to the road 「旅に出る」
・poetic 「俳句の、詩の」
・inspiration 「発想、インスピレーション」
【文構造】
①He felt
=「彼は②③だと感じていた」
②he had to ~ the road
=「③するために旅をしなければならないと」
③to find poetic inspiration.
このように3つの動詞(felt、had to、find)による3段構造になっている文。長い文章も動詞的な役割を持つ単語に注目することで読解しやすくなる。
[3] (旅行する際に)彼が経験しなければならない難しさと不便さにも関わらず、彼は自然を理解すること、つまり自然と一体になることの重要さに確信を抱いていました。
・in spite of ~「〜にも関わらず」
・inconvenience 「不便さ、不便」
・go through 「経験する、耐え抜く」
・convince 「納得する、確信する」
【文構造】
the difficulty
and
inconvenience
(he had to go through),
※()内は difficulty とinconvenience を修飾する節である。
[4] なぜなら芭蕉はこれ([3]の文)こそが彼の俳句の発想の源であると信じていたからです。
[5] おそらく芭蕉は自然の美しさが彼にとってのご褒美のように感じていたのでしょう。
・reward 「報酬、褒美」
[6] 山と平野や浜辺と海に彼は大きな喜びを見つけていたのです。
【文構造】
自然を表す4つの名詞が完全に並列関係ではないことに注意する。もし4つとも並列関係にある場合は以下のような文になる。
... mountains, fields, beaches and the sea.
※andが最後の単語の直前にのみ置かれることで4つの単語が並列であると示されるパターン正直なところこの文では、「4単語が完全に並列なのではなく、2単語ごとにandで結ばれている」ということに気づいても読解上大きな変化はないが、and や or などの使われ方に注意する癖はつけておいた方が良い!
[7] 全ての新しい小道や全ての日の出が新鮮な考えを持ってきてくれていたのです。
・path「小道、細道」
[8] 彼の作品である「奥の細道」に繋がる北部への旅では、芭蕉は名案を思いつくような瞬間を沢山経験しました。
・result in ~ 「〜という結果になる」
・his work = 「奥の細道」
[9] 平泉で芭蕉は藤原氏三代の栄華が夢のように儚く過ぎ去っていったことに言及しました。
・observe「述べる、言及する」
※ observe の最も頻繁に使われる意味として「観察する」や「気づく」などがあるが、ここでは文の流れや直後に that 節が続いていることから「言及する、述べる」という訳にしました。学校の先生方の見解と違っていたらごめんなさい…🙇♂️
・generation「世代」
【背景知識】
平泉は岩手県に位置しており、2011年に世界遺産に登録されています。この辺り一体はかつて藤原氏によって治められており、その繁栄は3世代に渡って続きました。松尾芭蕉は藤原氏の滅亡から約500年後に平泉を訪れ、その繁栄の儚さに想いを馳せたと言われています。(英語とは関係ないですが知っていると文章を理解しやすいと思うので記載しておきました。)
[10] 秀衡(ひでひら)の邸宅は草が広がる平原でしかありませんでした。
・palace「宮殿、邸宅」
・nothing more than ~ 「〜以外のなにものでもない、〜でしかない」
[11] 以下の俳句を読むと、芭蕉の詩的な想像力がどのように働いているのかを少しは理解することができるかもしれません。
・a little bit「少しは、少しの」
・imagination 「想像力」
【重要文法】
Reading the following...,
→分詞構文「〜すると、〜なので、〜な時」
この文のような分詞構文では文脈から適切な和訳を導き出す必要がある。自然な流れで理解できる日本語訳を考える練習もしておくと良いです⚡️
[12] 夏草や(直訳:夏の草が)
[13] 兵どもが(直訳:全てが過ぎ去って夢の跡のようだ)
[14] 夢の跡(直訳:昔の武士たちの)
・warrior「武士、戦士」
※英文版の俳句だと[13]と[14]が逆の順番で英訳されているみたいですね。俳句の直訳については参考程度にしてください。
【豆知識】
俳句の五・七・五のそれぞれを上五(かみご)・中七(なかしち)・下五(しもご)と呼ぶそうです。
ちなみに「上の句」や「下の句」という用語は短歌で使われるもので、前半の五・七・五の部分を「上の句」、後半の七・七の部分を「下の句」と呼びます。英語とは全く関係ないですが知っておいたら役に立つかもしれません、たぶん。
以上がCROWN3 Lesson1-2(前半) の和訳・単語・解説です。
CROWN3ではこれまでのCROWN1・2よりも文章が長く難しくなっているので丁寧に説明を書いているつもりですが…不明点があればコメント欄に質問してみてください!(英語に関係ない質問でもウェルカムです!)
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