高校2年生向け英語の教科書CROWN2『CROWN English Communication Ⅱ』のLesson5 Optional Reading の本文和訳とちょっとした解説になります。
CROWN2 Lesson5 Optional Reading の本文和訳・解説
Reviving Warrongo
[1] チェロキー語は唯一の消滅の危機にさらされている言語というわけではありません。
[2] 世界中では人々が伝統的な言語を復活させようと取り組んでいます。
[3] 日本の言語学者である角田太作氏もその一人です。
[4] 彼がまだ学生だった1971年に、角田さんはオーストラリアのノース・クイーンズランドにフィールドワークをしに行きました。
[5] そこで彼は、その地域で話されていたアボリジニの言語のワロゴ語の最後の流暢な話し手であるアルフ・パーマーという男性に出会いました。
【文構造】
There he met a man named Alf Palmer,
(Alf Palmerとは...)one of the ~ Warrongo,
(Warrongoとは...)an Aboriginal ~ area.
⇓
カンマ( , )で区切って説明付加
が2段連鎖する形の文構造になっている。
[6] 角田さんは(以下のことを)覚えています。
[7] 「私がアルフ・パーマーと共にフィールドワークをしていた時、私にこのように言ったことがあるのです。
『私は最後のワロゴ語の話し手で、もし私が死んだらこのワロゴ語も死んでしまう。私は知っているすべてを君に教えるから、それを適切に書き留めてくれ。』と。」
[8] 角田さんはその言語を保存しようと努め、最終的にはワロゴ語の辞書まで作り、更には彼の教師であるアルフ・パーマーにささげる「ワロゴ語文法」という本も書き下げたのです。
[9] 30年後、つまり2002年にノース・クイーンズランドのワロゴ系民族の団体がワロゴ語を教え返してもらうために角田さんを招待しました。
[10] 1981年にアルフ・パーマー氏が亡くなってしまったので、もはや流暢にワロゴ語を話す人はいませんでした。
[11] 角田さんは、ワロゴ系民族の人々が彼らの先祖伝来の言葉を学ぶのを助けることが出来る唯一のワロゴ語を話せる人物だったのです。
[12] 角田さんはワロゴ系民族の人々に温かく迎えられました。
[13] 角田さんはワロゴ系民族の人々に、彼らの文化的遺産である言語を教えることによって、彼らに感謝の気持ちを示しました。
[14] ノース・クイーンズランドでの角田さんの滞在のうちの一つで、角田さんはパーマーの墓を訪れ、そこで彼は先生であるアルフ・パーマーに、ワロゴ語でその言語を生き返らせたことを話し、「ワロゴ語文法」の本を見せたのです。
[15] 言語は我々と先祖とを繋いでいて、それは我々のアイデンティティーにおいて重要な部分を占めていると角田さんは言っています。
[16] 彼の説明によると「言語は容器のようなものなのです。
[17] ある言語が消滅したとき、伝統的な知識を伝えることは非常に難しくなります。
[18] 異なる言語には翻訳することが出来ないようないくらかの文化的側面が存在するのです。」
・cannot be translated
⇒「助動詞+受動態」の表現
・translate A into B 「AをBに翻訳する」
※重要表現なので要暗記!
以上がCROWN2 Lesson5 Optional Reading の和訳・解説です。
このページを見ることで皆さんの英語力が上がることを祈って記事を書いています。
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